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整骨院の自費メニューの作り方|保険と自費の違いから料金の決め方・導入の手順まで

松澤 大輔執筆者松澤 大輔株式会社ネイク 代表取締役
施術者がタブレットで検査の画像を見せながら説明している様子

保険の施術だけでは、売上がなかなか伸びない。自費のメニューを取り入れたいけれど、何をいくらで始めればいいのか分からない。自費にすると、患者さんが離れてしまわないか不安だ。整骨院・整体院の院長から、よくいただく相談です。

結論から言えば、自費メニューは、市場のニーズ、自院の強み、競合との違いの3つを徹底的に考え、その価値に見合った料金をつけることで成功します。自費メニューを作ることは、新しい商品を開発することと同じだからです。

今や、自費メニューは多くの整骨院が取り入れています。矢野経済研究所の調査(2026年)では、2025年の柔道整復・鍼灸・マッサージの市場は前年比101.1%の1兆70億円と推計され、その要因の一つとして、接骨院や鍼灸院などが自費の施術へシフトしたことが挙げられています。弊社が支援している院も、ほぼすべてが自費の施術を取り入れています。

この記事では、自費メニューの考え方と、自費メニューを作り、導入するまでの7つのステップをお伝えします。

それでは、見ていきましょう。

整骨院の自費メニューとは

整骨院で保険が使えるのは、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷といったけがの施術です。柔道整復師の業務が、これらのけがの回復を図る施術と定められているからです。慢性的な肩こりや腰痛、疲れをとるための施術などは、保険の対象にならず、患者さんが全額を支払う自費の施術になります。

自費の施術は、自由診療、自費治療、自費診療とも呼ばれます。呼び方は違っても、保険を使わず、院が自由に内容と料金を決められる施術のことです。その施術を、内容と料金をはっきりさせてメニューにしたものが、自費メニューです。

保険メニューと自費メニューの違い。対象は、保険メニューが骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷、自費メニューが慢性の痛みや体の調整など。料金は、保険メニューが国が決めた料金、自費メニューが院が自由に決める。患者さんの負担は、保険メニューが1〜3割、自費メニューが全額。施術の内容は、保険メニューが決められた範囲、自費メニューが院の強みを生かして自由に。施術の時間は、保険メニューが短くなりがち、自費メニューが必要な時間をかけられる
保険メニューと自費メニューは、対象も料金の決め方も違う

自費メニューの最大の特徴は、院の強みを生かした施術を、必要な時間をかけて、価値に見合った料金で提供できることです。その代わり、患者さんは全額を支払うので、料金に見合う価値がなければ選ばれません。

自費メニューの導入はすぐに進めるべき

まだ自費メニューを取り入れていない院は、すぐに導入を進めましょう。保険の施術だけに頼る経営は、年々厳しくなっているからです。

柔道整復療養費と施術所数の流れ。柔道整復の療養費は、平成23年度の4,085億円から、令和3年度は2,867億円に減っている。一方で施術所の数は増え続けており、1院あたりの保険の売上は減りやすくなる。保険の施術だけに頼る経営は、年々厳しくなっている
療養費は減り、施術所は増えている

厚生労働省の資料によると、柔道整復の療養費は、平成23年度の4,085億円をピークに減り始め、令和3年度は2,867億円となっています。一方で、施術所の数は、2010年の37,997か所から、2020年には50,364か所へと、10年で約1万2,000か所増えています。保険の売上の全体が減るなかで院の数が増えれば、1院あたりの保険の売上は減りやすくなります。

弊社が支援している院も、ほぼすべてが自費の施術を取り入れています。自費の導入は、特別な取り組みではなく、これからの整骨院にとって当たり前のことです。保険の施術をすぐにやめる必要はありませんが、自費メニューの導入は、今すぐ始めるべきです。

自費メニューの作り方の7つのステップ

自費メニューは、次の7つのステップで作ります。ステップ1から3で「何を売るか」を決め、ステップ4から7で「どう届けるか」を決めます。

自費メニューは3つが重なるところで作る。市場のニーズ(患者さんがお金を払ってでも解決したい悩み)、自院の強み(院長の経験や技術で確実に応えられること)、競合との違い(近くの院がまだ応えていないこと)。3つがそろって、はじめてお金を払う理由になる
市場のニーズ、自院の強み、競合との違いが重なるところで作る

1. 市場のニーズを調べる

まず、患者さんが、お金を払ってでも解決したい悩みは何かを調べます。院が売りたいメニューではなく、患者さんが求めているメニューでなければ、選ばれないからです。

調べ方は、例えば次のとおりです。

  • 今の患者さんの声を聞く:保険の施術を受けている患者さんに、ほかに困っていることはないかを聞く。「本当は腰も気になっている」「姿勢を良くしたい」といった声が、自費のニーズの種になる
  • 問い合わせの内容を振り返る:電話や問い合わせで、保険の対象外として断ってきた悩みを書き出す
  • 検索されている言葉を見る:地域名と悩みの組み合わせで、どんな言葉が多く検索されているかを確認する

2. 自院の強みを洗い出す

次に、そのニーズに、院長の経験や技術で確実に応えられるかを見極めます。応えられないメニューを作っても、結果を出せず、患者さんの信頼を失うからです。

強みは、次の表の問いに答える形で書き出すと、抜けもれなく洗い出せます。

観点 書き出す問い 例
資格と経歴 どんな資格を持ち、どんな現場で経験を積んできたか 柔道整復師と鍼灸師の資格。スポーツトレーナーを5年
多く診てきた症状 これまで、どんな悩みの患者さんを多く診てきたか 部活でのけが、産後の腰痛
施術の技術 ほかの院にはない施術や、学んできた技術は何か 骨格の調整、筋膜へのアプローチ
検査と説明 体の状態をどう調べ、どう伝えているか 姿勢を写真で記録し、変化を見せている
設備と環境 院にある機器や、通いやすさの工夫は何か 個室、駐車場、夜21時まで受付
患者さんの声 口コミや会話で、よく褒められることは何か 説明が分かりやすい、話しやすい

書き出した強みと、ステップ1のニーズが重なるところを探しましょう。例えば、スポーツのけがを多く診てきた院なら、「競技に早く戻るための体の調整」は、ニーズと強みが重なるメニューの候補になります。

3. 競合との違いを決める

近くの院が、同じ悩みに同じようなメニューで応えていないかを確認します。近くに同じメニューがあれば、患者さんは料金の安いほうを選びがちだからです。

近くの院のホームページやGoogleマップを見て、どんな自費メニューを、いくらで出しているかを調べましょう。そのうえで、対象とする悩み、施術の内容、検査や説明の丁寧さなど、どこで違いを出すのかを決めます。

4. 価値の中身を組み立てる

ニーズ、強み、違いが決まったら、メニューの中身を組み立てます。単価アップと同じく、大切なのは価値の中身です。中身が伴わない自費メニューは、一度は選ばれても、続けて選ばれないからです。

決めること 例
対象とする悩み 繰り返す腰痛で、仕事に集中できない人
検査 姿勢と動きを写真で記録し、原因を説明する
施術 骨格の調整と、原因になっている筋肉への施術
通院の間のケア その人に合ったストレッチを1〜2つ伝える
見通し 何回で、どこまで良くなりそうかを伝える

5. 料金を決める

料金に、決まった正解はありません。3,000円でも、5,000円でも、1万円でもよいのです。大切なのは、市場のニーズに対して、患者さんが利用しやすい金額であり、かつ受けたあとに満足できる料金であることです。

料金を決めるときは、次の2つを考えます。

  • 患者さんの申し込みやすさ:初めて自費を受ける人にとって、試しやすい金額か。近くの院の料金と比べて、高すぎないか
  • 価値に見合っているか:施術の時間、検査や説明の内容、期待できる変化に対して、受けたあとに「この料金で良かった」と思えるか

例えば、保険の施術に30分の調整を加えるメニューなら3,000円、検査から施術まで60分かけるメニューなら6,000〜8,000円、というように、中身と時間に合わせて段階をつけると、患者さんは自分に合ったものを選びやすくなります。分単価の考え方は、整骨院・整体院の単価アップの方法で詳しく解説しています。

6. メニューの伝え方を決める

メニューができたら、患者さんへの伝え方を決めます。自費を勧めるときに大切なのは、売り込むのではなく、その患者さんにとって必要な理由を伝えることです。必要な理由が分からないまま勧められると、患者さんは押し売りだと感じるからです。

提案するときの例

今回の足首のけがは保険で施術できますが、検査をしてみると、腰の動きの硬さが、足首に負担をかけているようです。このままだと、また同じところを痛めやすいので、腰の調整もあわせて行うことをおすすめします。腰の調整は保険の対象外になるので、30分3,000円の自費の施術になります。

また、ホームページやメニュー表で自費のメニューを紹介するときは、「必ず治る」のような効果を言い切る表現は使わないようにしましょう。整骨院・整体院のホームページはどこから広告規制に引っかかる?もあわせてご覧ください。

7. 導入したあとの数字を測る

導入したら、自費メニューを選んだ患者さんの数と、続けて選んだ患者さんの割合を、毎月測りましょう。選ばれていても続かないメニューは、価値の中身か、料金のどこかに問題があるからです。

1回で終わる人が多ければ、価値の中身や伝え方を見直します。そもそも選ばれていなければ、ニーズや料金を見直します。自費メニューは、一度作って終わりではなく、患者さんの反応を見ながら育てていくものです。

整骨院・整体院の院長から自費についてよくいただく質問

保険から自費に切り替えると患者さんが減りませんか?

一時的に減ることはありえますが、価値の中身がある自費メニューなら、長く通ってくれる患者さんが残ります。いきなりすべてを切り替える必要はありません。まずは保険の施術に自費のメニューを加えるところから始め、自費を選ぶ患者さんが増えてきたら、少しずつ比重を移していきましょう。

自費メニューの料金の相場はいくらですか?

決まった相場はありません。3,000円ほどの気軽なメニューもあれば、1万円を超えるメニューもあります。大切なのは、近くの院の料金と、患者さんの申し込みやすさ、そして価値に見合っているかの3つから決めることです。

回数券を作ったほうがいいですか?

私個人としては、回数券は基本的におすすめしません。患者さんは自分の症状を良くするために来院しているので、良くなれば通院の回数は減っていくはずだからです。ただし、良くなったあとのメンテナンスのための通院であれば、回数券が患者さんにとって必要なこともあります。

自費を勧めるのが苦手です。どうすればいいですか?

勧めるのではなく、必要な理由を伝えると考えましょう。検査で分かったこと、このままだとどうなるか、自費の施術で何が変わるのか。この3つを伝えれば、選ぶかどうかは患者さんが決めてくれます。

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柔道整復師歴3年、コンサルタント歴9年、93社を支援した代表が全案件を担当

柔道整復師免許
平成24年4月3日に柔道整復師免許を取得

クライアント事例|東京都足立区アスリートゴリラ鍼灸接骨院

クライアント事例|岩手県矢巾町がじゅまる整体院

代表の松澤は、柔道整復師(平成24年取得)として接骨院で3年間、施術の現場に立ちました。その後、マーケティング支援会社のコンサルタントとして9年間、93社の集客を支援し、年間延べ4,000件のコンテンツ制作を支援してきました。セミナーの登壇は30回以上です。施術の現場とマーケティングの両方を知る代表が、最初のご相談から支援の最後まで、直接担当します。

AI検索における1位推薦率77.1%、新規予約は約2.6倍

07_AI順位別の推薦率

予約数_7月と8月

支援した東京都足立区の接骨院は、AIに症状ごとに院を探す質問をした188件のうち145件で1番目に推薦され、ホームページ経由の新規予約が、作り直す前の月25件から月64件へと約2.6倍に増えました。狙った98のキーワードのうち、1位は0件から21件に、10位以内は13件から65件に増えています。

口コミ37件でGoogleマップ1位、広告費0円で新規集客は月30件以上

Googleマップで「矢巾 整体院」と検索した画面。がじゅまる整体院が★4.6・口コミ37件で一覧の1番目に表示され、★4.9・口コミ177件の院より上にある

岩手県矢巾町の整体院は、口コミ37件で、口コミが177件の院を抑えて「矢巾 整体院」のGoogleマップで1番目に表示されています。近隣7エリアで上位に表示され、広告費0円で、新規集客は月30件以上です。

1つの地域で支援するのは1院だけ

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