予約がいっぱいで、患者さんが通い続けてくれて、院長は施術と経営に集中できている。そんな繁盛している院と、自分の院は何が違うのか。整骨院・整体院の院長なら、一度は考えたことがあるはずです。
結論から言えば、整骨院・整体院を繁盛させるには、「新しい患者さんの数」「1人が通う回数」「1回あたりの単価」の3つを、同時に少しずつ伸ばすことです。新しい患者さんを集めることだけに力を入れても、院は繁盛しません。
3つを2割ずつ伸ばすだけで、売上は約1.7倍になります。この記事では、繁盛の仕組みを数字で示したうえで、繁盛している院に共通する5つの条件と、どこから手をつければよいかをお伝えします。
それでは、見ていきましょう。
整骨院・整体院を繁盛させるための方程式
まずは、院の売上が何で決まるのかを確認します。
売上は、新しい患者さんの数×通う回数×単価
院の売上は、「新しい患者さんの数」「1人が通う回数」「1回あたりの単価」の掛け算で決まります。

正確には、1か月に来た新しい患者さんが、通い終えるまでに生む売上を表した式です。毎月同じくらいの新しい患者さんが来ている院では、これがそのまま1か月の売上の目安になります。
多くの院は、売上が足りないと感じると、新しい患者さんを増やすことだけを考えます。しかし、3つは掛け算です。新しい患者さんが増えても、通う回数が減ったり、単価が下がったりすれば、売上は増えません。割引で新しい患者さんを集めて、2回目に来てもらえない院は、まさにこの状態です。
3つを2割ずつ伸ばすと、売上は約1.7倍
掛け算の良いところは、1つずつを大きく伸ばさなくても、全体が大きく伸びることです。例として計算してみます。

| 項目 | 今 | 2割ずつ伸ばす |
|---|---|---|
| 新しい患者さん | 月20人 | 月24人 |
| 1人が通う回数 | 5回 | 6回 |
| 1回あたりの単価 | 5,000円 | 6,000円 |
| 新しい患者さんから生まれる売上 | 50万円 | 86.4万円 |
新しい患者さんだけで売上を約1.7倍にしようとすれば、新しい患者さんを月20人から月35人に増やす必要があります。それよりも、3つをそれぞれ2割ずつ伸ばすほうが、はるかに現実的です。繁盛している院は、この3つを同時に伸ばしています。
伸ばす数字の優先順位の決め方
3つの数字を同時に伸ばすといっても、手をつける順番は決めておきましょう。優先順位を決めるには、まず自院の3つの数字を出す必要があります。次の3つの手順で進めてください。予約システムかカルテがあれば、30分ほどでできます。
手順1 自院の3つの数字を出す
| 数字 | 出し方 | 例 |
|---|---|---|
| 新しい患者さんの数 | 先月、初めて来院した人を数える | 月20人 |
| 1人が通う回数 | 3か月前に初めて来院した人を10人選び、その後の来院回数を数えて平均する | 平均5回 |
| 1回あたりの単価 | 先月の売上を、先月の延べ来院数で割る | 5,000円 |
手順2 どれだけ伸ばすかの目安を決める
伸ばす割合に、決まりはありません。この記事で2割を例にしているのは、どの数字も、無理なく届きやすい幅だからです。
大切なのは、1つの数字を大きく伸ばすことではなく、3つをそろって少しずつ伸ばすことです。理由は、売上が足し算ではなく掛け算で決まるからです。
- 1つだけを2割伸ばしても、売上は1.2倍にしかなりません
- 3つを2割ずつ伸ばすと、1.2×1.2×1.2で約1.7倍になります。伸びた分どうしが掛け合わさるので、足し算で考える1.6倍よりも大きくなります
- 反対に、1つの数字が弱いままだと、ほかの2つをどれだけ伸ばしても、その弱い数字に全体が引っ張られます
3つを同じ割合で伸ばしたときの売上は、次のとおりです。
| 3つを伸ばす割合 | 売上 |
|---|---|
| 1割ずつ | 約1.3倍 |
| 2割ずつ | 約1.7倍 |
| 3割ずつ | 約2.2倍 |
最初は、1〜2割を目安にしましょう。例なら、2割ずつで、新しい患者さんは月24人、通う回数は6回、単価は6,000円が目安です。
手順3 いちばん弱い数字を見つける
3つの数字のうち、基準に対していちばん届いていない数字から伸ばしましょう。掛け算では、いちばん弱い数字が全体の足を引っ張っているからです。数字ごとに次の基準と比べ、「実際の数字÷基準」で届いている割合を出します。
| 数字 | 比べる基準 | 例 | 届いている割合 |
|---|---|---|---|
| 新しい患者さんの数 | 院長が目標にしている、月の新しい患者さんの数 | 目標30人に対して、実際は20人 | 約67% |
| 1人が通う回数 | 初回に患者さんへ提案している、通院の計画の回数 | 計画8回に対して、実際は平均5回 | 約63% |
| 1回あたりの単価 | 料金表に載せている、通常の料金 | 通常6,000円に対して、実際は平均5,000円 | 約83% |
この例では、届いている割合がいちばん低い「1人が通う回数」から伸ばします。単価が通常の料金より低いのは、割引や回数券で下がっているためで、単価の見直しは2番目になります。
いちばん弱い数字が決まったら、次の章の条件のうち、その数字を伸ばすものから取り組んでください。
| いちばん弱い数字 | 取り組む条件 |
|---|---|
| 新しい患者さんの数 | 条件1 差別化の軸、条件2 自分で探す人の入口 |
| 1人が通う回数 | 条件3 通い続けてもらう仕組み |
| 1回あたりの単価 | 条件4 価値に見合う単価 |
どの数字に取り組むにしても、院長に考える時間がなければ進みません。経営を考える時間が週に1時間もない場合は、条件5を同時に進めてください。
繁盛している整骨院・整体院に共通する5つの条件
3つの数字を同時に伸ばしている院には、共通する5つの条件があります。

条件1 はっきりした差別化の軸
繁盛している院は、「誰の、どんな悩みを、どう解決する院なのか」がはっきりしています。

これが条件だと言える理由は、軸が方程式の2つの数字を同時に伸ばすからです。軸がはっきりしていると、その悩みを持つ人から「この院でなければならない」と選ばれ、新しい患者さんの数が伸びます。さらに、自分の悩みを分かってくれる院だと感じた人は、通院の提案にも納得しやすく、通う回数も伸びます。反対に、軸のない院は、料金や近さで比べられ、2つの数字がどちらも伸びません。
今日からできること
- 直近3か月の新しい患者さんの悩みを書き出し、多い順に並べる
- 院長の経歴や経験の中から、上位の悩みに役立つものを選ぶ
- 「誰の、何を、なぜこの院か」を一文にまとめ、ホームページのトップとGoogleマップの説明文に書く
差別化の軸の決め方は、整骨院・整体院の差別化戦略で、手順を追って解説しています。
条件2 自分で探す人の入口
繁盛している院は、悩みを持つ人が自分で調べたときに見つかる入口を持っています。

これが条件だと言える理由は、入口によって来る人の質が変わるからです。広告やポータルサイトで、なんとなく目にして来た人は、料金や近さで院を選びがちです。一方、自分で悩みを検索して、院の考え方を読んでから来た人は、悩みを解決したい意欲が高く、通う回数も伸びやすくなります。しかも、悩みのページは、一度作れば広告費をかけずに人を集め続けます。
今日からできること
- Googleビジネスプロフィールのカテゴリ、施術時間、写真、説明文を、正確に埋める
- 条件1で決めた軸に当てはまる悩みを3つ選び、悩みごとのページを1つずつ作る
- ChatGPTに「〇〇駅の近くで、〇〇の悩みを相談できる院は?」と聞き、院の名前が出てくるかを確認する
悩みのページで新規予約を約2.6倍にした事例は、整骨院・整体院の集客成功事例で紹介しています。
条件3 通い続けてもらう仕組み
繁盛している院は、院長の気合いや人柄に頼らず、誰がやっても同じように伝わる「仕組み」で、通い続けてもらっています。

これが条件だと言える理由は、通う回数が、患者さんの意思だけでは決まらないからです。痛みが和らぐと、人は通う必要を感じなくなります。また、人は思っている以上に早く忘れます。初回に通い方の説明がなく、次の予約も連絡もなければ、悩みを解決したくて来た人でさえ、2回目に来なくなります。仕組みがあれば、院長が忙しい日でも、通う回数を安定して伸ばせます。
今日からできること
- 初回の最後に伝える内容を、紙1枚の説明書にまとめる
- 施術の最後に、次の来院日を提案してその場で予約を取ることを、毎回の決まりにする
- 初回の翌日に送る連絡の文面を、あらかじめ用意しておく
くわしくは、整骨院・整体院で初回荒らしが止まらない原因で解説しています。
条件4 価値に見合う単価
繁盛している院は、安さで選ばれようとせず、提供している価値に見合う単価をつけています。

これが条件だと言える理由は、単価が、方程式の中でいちばん院長が直接決められる数字だからです。新しい患者さんの数や通う回数は、患者さんの行動に左右されます。しかし単価は、院長が決めた瞬間に変わります。そして単価が上がれば、同じ人数、同じ回数でも売上が伸びます。
ただし、ただ値上げをすると、患者さんは「高くなった」と感じます。大切なのは、料金の中身を見えるようにすることです。検査、説明、施術、通院の計画まで含めて料金だと伝われば、患者さんは「高い」ではなく「妥当だ」と感じます。
今日からできること
- 1回の料金に何が含まれているかを、検査、説明、施術、計画に分けて書き出す
- 書き出した中身を、ホームページの料金のページに載せる
- 自費の施術は、内容、費用、通う回数の目安をまとめて示す
条件5 院長が経営に使える時間
繁盛している院の院長は、施術だけでなく、経営とマーケティングに使う時間を確保しています。

これが条件だと言える理由は、条件1から4を決めるのは、院長しかいないからです。軸を決める、悩みのページを作る、通院の仕組みを作る、単価を見直す。どれも、院長が考えて決めることです。朝から晩まで施術と、予約の電話や事務作業に追われていると、3つの数字を見る時間すらなくなります。
今日からできること
- 予約の受け付けを、24時間のネット予約にする
- 初回の翌日の連絡や、お知らせを、LINEの公式アカウントで送る
- 週に1度、30分だけ、3つの数字を記録して見直す時間を予定に入れる
予約システムの選び方は、整骨院・整体院の予約システムで解説しています。
整骨院・整体院を繁盛させたい院長からよくいただく質問
最後に、よくいただく質問に答えます。
新しい患者さんを増やすのと、通う回数を増やすのでは、どちらが先ですか?
3つの数字のうち、いちばん弱いものから始めてください。
ただし、新しい患者さんがほとんど来ていない場合は、通う回数を伸ばす相手がいません。その場合は、まず条件1と2で、新しい患者さんを増やすことから始めましょう。
単価を上げると、患者さんが離れませんか?
価値が伝わっていないまま値上げをすると、離れる人は出ます。
先に、施術の内容、初回の説明、通院の計画など、患者さんが受け取る価値をはっきり伝えてください。価値が伝わっていれば、料金で院を比べる人は減ります。
1人で院を回していて、時間がありません。
だからこそ、条件5から手をつける価値があります。
ネット予約やLINEの公式アカウントで、予約の受け付けや連絡の手間を減らすだけでも、経営を考える時間が生まれます。
何から始めればいいか、分かりません。
まずは3つの数字を記録し、いちばん弱い数字から手をつけてください。
1つの数字を一気に倍にしようとせず、2割の改善を目標にしましょう。2割の改善を3つの数字で積み重ねれば、売上は約1.7倍になります。
繁盛するまで、どれくらいかかりますか?
取り組む内容によって、効果が出るまでの時間は違います。
初回の説明や次の予約の提案は、翌月から変化が出ることがあります。悩みのページで新しい患者さんを増やす取り組みは、数か月かけて積み上がっていきます。
整骨院・整体院の集客なら、株式会社ネイクにお任せください

新しい患者さん、通う回数、単価の3つを伸ばし、院を繁盛させたいなら、ぜひ一度ご相談ください。
院の数字から、最初に取り組むことを一緒に決める支援
院の3つの数字を一緒に出し、新しい患者さんの数、通う回数、単価のうち、どこから伸ばすべきかを決めます。そのうえで、ホームページ、Googleマップ、AI検索で、選ばれ、通い続けてもらえる仕組みを作ります。
1位推薦率77.1%、新規予約は約2.6倍


支援した東京都足立区の接骨院は、AIに症状ごとに院を探す質問をした188件のうち145件で1番目に推薦され、ホームページ経由の新規予約が、作り直す前の月25件から月64件へと約2.6倍に増えました。
ご相談から最後まで、担当は代表1人

約10年、93社の集客を支援してきた代表の松澤が、最初のご相談から支援の最後まで直接担当します。ご相談は無料です。

