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整骨院・整体院の差別化戦略|選ばれる理由を作る4つの手順と集客につなげる方法

松澤 大輔執筆者松澤 大輔株式会社ネイク 代表取締役
黒いクッションが並ぶ中で、1つだけ目立つ緑のクッション

近くに整骨院や整体院が増え、患者さんが分散している。差別化が必要だと分かっていても、何をどう変えればよいのか分からない。そんな悩みを抱えている院長は多いはずです。

結論から言えば、整骨院・整体院の差別化とは、「誰の、どんな悩みを、どう解決する院なのか」を絞り込み、その院でしか言えない事実で伝えることです。設備やメニューの数、料金の安さで差をつけても、すぐに真似されるか、患者さんに違いが伝わりません。

差別化は、技術の話ではなく、マーケティングの戦略の話です。この記事では、差別化の軸の考え方と、軸を決める具体的な手順、決めた差別化戦略を集客の成果につなげる方法を、実践できる形でお伝えします。

それでは、見ていきましょう。

整骨院・整体院の差別化戦略とは

まずは、差別化とは何か、なぜ整骨院・整体院に差別化が必要なのかを確認します。

「この院でなければならない理由」を作ること

差別化とは、患者さんにとっての「選ばれる理由」を作り、伝えることです。選ばれる理由というと難しく聞こえますが、患者さんの立場で考えると分かりやすくなります。

選ばれる理由とは。「どの院に行けばいいんだろう?」と迷う患者さん。A院を選ぶ理由は「近いから」「安いから」で、どこでもいい理由。B院を選ぶ理由は「自分の悩みに詳しそうだから」で、この院でなければならない理由。選ばれる理由とは、この院でなければならない理由で、それを作り、伝えることが差別化
患者さんが院を選ぶ理由には、2種類ある

体のどこかが痛くなった人は、「どの院に行けばいいんだろう」と考えます。そのとき、院を選ぶ理由は2種類あります。

  • どこでもいい理由:「家から近いから」「安いから」「今日空いているから」。ほかの院でも満たせる理由です
  • この院でなければならない理由:「自分と同じ悩みの人をたくさん見てきた院だから」「院長が自分と同じ競技をしていたから」。ほかの院では満たせない理由です

差別化とは、この「この院でなければならない理由」を作り、来院する前の患者さんに伝えることです。院長がどれだけ腕に自信を持っていても、初めての患者さんには、施術を受けるまでその腕は分かりません。伝わらなければ、差別化していないのと同じです。

差別化しないと、価格勝負に陥る

柔道整復の施術所は、2024年末で50,924か所あります。整体院も含めれば、多くの地域で、患者さんは行ける範囲に、いくつもの院を見つけられます。

違いが伝わらないと、料金で比べられる。A院、B院、C院が、どれも「丁寧な施術、根本改善、親身に対応」と書いている。どこも同じに見え、比べられるのは、料金と近さだけ
どの院も同じことを書いていれば、選ばれる理由は料金と近さになる

ところが、多くの院のホームページには「丁寧な施術」「根本改善」「親身に対応」といった、どの院でも言える言葉が並んでいます。どこも同じに見えれば、患者さんは料金や近さといった、どこでもいい理由で院を選ぶしかありません。差別化をしないことは、価格勝負に自分から飛び込んでいるのと同じです。

安さで競うと何が起きるのかは、整骨院・整体院で初回荒らしが止まらない原因で詳しく解説しています。

整骨院・整体院の差別化の軸の考え方

差別化の軸は、「患者さんの悩み」「院の強み」「競合の空白」の3つが重なるところにあります。

差別化の軸は、3つが重なるところ。患者さんの悩み(多くの人が困っている)、院の強み(院長の経験と得意な施術)、競合の空白(近くの院が伝えていない)の3つすべてに当てはまる1つに絞る
3つすべてに当てはまる1つが、差別化の軸になる
要素 確認すること 1つ欠けると
患者さんの悩み その悩みで困っている人が、地域に十分いるか 差別化できても、来る人が少ない
院の強み 院長の経験や得意な施術で、その悩みを解決できるか 言葉だけで、中身が伴わない
競合の空白 近くの院が、その悩みに向き合うことを伝えていないか ほかの院と同じになり、選ばれない

差別化の軸は、マーケティングの言葉でいえば「誰の、何を、なぜこの院か」です。「誰の」と「何を」が患者さんの悩み、「なぜこの院か」が院の強みと競合の空白にあたります。

整骨院・整体院が差別化の軸を決める4つの手順

差別化の軸は、次の4つの手順で決めましょう。思いつきではなく、事実から決めることが大切です。ここでは、「部活でけがをした中高生が多い院」を例に、手順を具体的に説明します。

差別化の軸を決める4つの手順。1 患者さんの悩みを書き出す(問診票や予約のメモから、多い悩みを数える)、2 院の強みを棚卸しする(院長の経歴、得意な施術、自分や家族の経験)、3 競合を確認する(近くの院のホームページとGoogleマップを見る)、4 差別化の軸を1つ決める(3つが重なるところを、1つに絞る)
思いつきではなく、事実から軸を決める

手順1 患者さんの悩みの書き出し

最初に、今来ている患者さんの悩みを、事実として書き出しましょう。院長の思い込みではなく、記録から数えることがポイントです。

用意するもの:直近3か月分の問診票、予約システムの記録、カルテ

  1. 新しく来た患者さんを1人ずつ、表に書き出す
  2. 1人ごとに「悩み」「年代」「職業や生活」「痛めたきっかけ」「どうなりたいか」を書く
  3. 同じ悩みをまとめて、多い順に並べる
  4. 上位3つの悩みについて、「どんな人が」「どんなきっかけで」来ているかを、一文にまとめる
悩み 年代 職業や生活 きっかけ どうなりたいか
足首の捻挫 10代 中学生、バスケットボール部 練習中に着地で 次の大会に出たい
膝の下の痛み 10代 中学生、サッカーのクラブチーム 走ると痛む 練習を休みたくない
腰痛 40代 会社員、デスクワーク 長時間座っている 仕事に集中したい

この例では、「部活やクラブチームでけがをした中高生」が多く、「次の大会に出たい」「練習を休みたくない」という思いを持っていることが分かります。悩みの名前だけでなく、「どうなりたいか」まで書き出すと、患者さんが本当に求めていることが見えてきます。

手順2 院の強みの棚卸し

次に、院長とスタッフの強みを、次の4つの視点で、すべて書き出しましょう。

院の強みを棚卸しする4つの視点。経歴(資格、修業した院、学んできた施術)、得意な施術(結果を出してきた施術、自信のある見立て)、向き合ってきた悩み(これまでに多く改善してきた悩み)、自分や家族の経験(競技歴、けがや出産、介護などの実体験)
強みは、院長にとって当たり前のことの中にある
  • 経歴:例「柔道整復師として、スポーツチームのトレーナーを5年務めた」
  • 得意な施術:例「けがの状態を見て、競技に戻れる時期を見立てること」
  • 向き合ってきた悩み:例「中高生の捻挫やオスグッドを、多く見てきた」
  • 自分や家族の経験:例「自分も高校時代にバスケットボールで捻挫を繰り返し、大会に出られなかった」

院長にとって当たり前のことほど、強みになります。自分では普通だと思っている経歴や経験が、同じ悩みを持つ人にとっては「この院なら分かってくれる」と感じる、何よりの理由になります。迷ったら、「この経験を、ほかの院の院長も持っているか」で考えてください。

手順3 競合の確認

近くの院が、どんな悩みの人に向けて、何を伝えているかを確認しましょう。

  1. Googleマップで「地域名 整骨院」「地域名 整体院」と検索し、上位に出てくる院を5〜10院書き出す
  2. それぞれの院のホームページとGoogleマップの説明文を見て、前に出している悩みを書き出す
  3. 手順1と手順2で見えた悩みについて、前に出している院があるかを確認する
競合の空白を確認する。A院は肩こり、腰痛、骨盤矯正、B院は交通事故、むち打ち、C院は産後の骨盤を前に出していて、スポーツのけがを前に出している院はない。自院は中高生のスポーツのけがを前に出せる。近くの院が伝えていない悩みが、空白
近くの院が伝えていない悩みが、空白

この例では、近くの院は、肩こりや交通事故、産後の骨盤を前に出していて、スポーツのけがを前に出している院がありません。ここが空白です。もし同じ悩みを前に出している院があれば、「中高生の」「ランナーの」のように、対象をさらに絞ることで空白を作れます。

手順4 差別化の軸の決定

最後に、3つが重なるところを1つに絞り、一文で書きましょう。次の形に当てはめると、軸がはっきりします。

項目 書き方 例
誰の どんな人の 部活やクラブチームでけがをした中高生の
何を どんな悩みを、どうするのか けがの状態を見立て、大会や練習に戻れるよう支える
なぜこの院か 院長のどんな経験や強みで スポーツチームのトレーナー経験と、自分自身のけがの経験で

この例の差別化の軸は、「部活やクラブチームでけがをした中高生の、競技への復帰を支える院」です。軸を2つも3つも持つと、結局はどの院とも同じに見えてしまいます。1つに絞ることは怖く感じますが、絞った軸に当てはまる人には、強く選ばれるようになります。

差別化戦略を集客の成果につなげる方法

差別化の軸は、決めただけでは成果につながりません。来院する前の患者さんに伝わる形で、ホームページやGoogleマップに反映して、初めて集客の成果になります。

すべての入口で、同じ軸を伝える

ホームページのトップ、Googleマップの説明文、悩みのページ、院長の紹介まで、すべての入口で同じ軸を伝えましょう。

同じ軸を、すべての入口で伝える。ホームページのトップ(中高生のスポーツのけがと、競技への復帰を支える院)、Googleマップの説明文(部活やクラブチームでのけがに向き合う院です)、悩みのページ(捻挫、肉離れ、オスグッドなど、けがごとのページ)、院長の紹介(学生時代の競技歴と、自分のけがの経験)。どこから見ても、同じ院の姿が伝わる
どの入口から見ても、同じ院の姿が伝わるようにする

患者さんは、Googleマップで見つけてホームページを見る人もいれば、悩みのページから院を知る人もいます。ホームページでは「スポーツのけが」と書いているのに、Googleマップでは「肩こり・腰痛・骨盤矯正」と並べていると、軸がぶれて見えます。どこから入っても、同じ院の姿が伝わるようにすることが大切です。

軸に合った悩みのページの積み上げ

軸に当てはまる悩みごとに、ページを1つずつ作りましょう。

差別化の軸から、悩みのページを積み上げる。差別化の軸「中高生のスポーツのけが」から、捻挫、肉離れ、オスグッド、シンスプリント、野球肩、ランナー膝のページを作る。1つ1つのページが、検索の入口になる
軸から悩みのページを広げると、1つ1つが検索の入口になる

「中高生のスポーツのけが」を軸にするなら、捻挫、肉離れ、オスグッド、シンスプリントのように、競技をする人が検索する悩みごとにページを作ります。悩みのページは、その悩みで検索する人の入口になり、同時に「この院はこの悩みに詳しい」という証拠になります。ページが増えるほど、軸に当てはまる人に見つけてもらえる入口が増えていきます。

悩みのページを積み上げて新規予約を増やした事例は、整骨院・整体院の集客成功事例で紹介しています。

一般論ではなく、院の経験から生まれる事実

一般論のページと、院の経験から生まれたページ。一般論のページ(捻挫の原因は3つあります、捻挫には安静とアイシングが大切です、早めに専門家に相談しましょう)は、AIでも書け、どの院にも当てはまる。院の経験から生まれたページ(院長も高校時代、捻挫を繰り返して大会に出られなかった経験があります。トレーナーとして5年間、選手の復帰を支えてきた見立てで、戻る時期を示します)は、ほかの院には書けず、それ自体が差別化になる。内容は説明のための例
一般論はどの院にも当てはまるが、院の経験はその院にしか書けない

差別化の軸を伝えるページには、一般論ではなく、その院の経験から生まれた事実を書きましょう。手順2で棚卸しした経歴や経験、実際の施術の流れ、競技に戻るまでの道のり。こうした事実は、ほかの院には書けないので、それ自体が差別化になります。ChatGPTやGoogleのAIも、こうした事実をもとに院をすすめます。

根拠のない比較と言い切りではなく、客観的な数字

差別化を伝えたいあまり、「地域No.1」「どこよりも効果が高い」のような、ほかの院と比べて優れていると示す表現を使うのはやめましょう。国の広告ガイドラインで、書くべきでない表現とされています。「必ず治る」のような効果の言い切りも同じです。

一方で、客観的な数字で事実を伝えることは、差別化戦略で非常に重要です。問題なのは、根拠のない最上級の表現や、効果の言い切りです。「地域No.1」は何を比べた1位なのかが分かりませんが、「開院以来、延べ1万2,000人以上を施術」は、院の記録にもとづく事実です。

根拠のない表現を、客観的な数字に言いかえる。NG「地域No.1の整骨院」→OK「開院以来、延べ1万2,000人以上を施術」。NG「アスリートに一番選ばれる院」→OK「延べ3,000人以上のアスリートを施術」。NG「どこよりも経験が豊富」→OK「スポーツトレーナーとして5年間活動」。数字は説明のための例
最上級で言い切らず、記録にもとづく数字で伝える

数字で伝えるときは、次の3つを守りましょう。

  • 院の記録で根拠を示せる数字だけを使う
  • 施術の人数、経歴の年数など、院がしてきた事実を数字にする。「改善率〇%」「満足度〇%」のような効果の数字は、書くべきでない表現とされている
  • チラシや看板、広告の飛び先のページなど、広告に当たるものには、整骨院は施術の実績の数字も書けない

ほかの院と比べなくても、差別化の軸と、数字で示した院の事実を伝えれば、違いは十分に伝わります。くわしくは整骨院・整体院のホームページはどこから広告規制に引っかかる?をご覧ください。

整骨院・整体院の差別化戦略についてよくいただく質問

最後に、よくいただく質問に答えます。

差別化の軸を絞ると、来る患者さんが減りませんか?

減るのは、もともと料金や近さで選んでいた人です。

軸に当てはまる人には、強く選ばれるようになります。また、軸を絞っても、それ以外の悩みの人を断る必要はありません。ホームページで前に出す軸を1つに絞るということです。

何を軸にすればいいか、分かりません。

まずは手順1の、患者さんの悩みの書き出しから始めてください。

今来ている患者さんの悩みを数えると、院に自然と集まっている人の姿が見えます。その中に、院長が得意で、近くの院が伝えていない悩みがあれば、それが軸の候補です。

近くの院と、軸が同じになってしまったら?

同じ悩みでも、「誰の」をさらに絞れば、違いを出せます。

たとえば「スポーツのけが」が重なるなら、「中高生の」「ランナーの」のように、対象を絞りましょう。院長の経験と結びつく対象を選ぶと、ほかの院には真似できない軸になります。

整骨院と整体院で、差別化の考え方は違いますか?

考え方は同じです。ただし、伝え方のルールが違います。

整骨院の広告は、柔道整復師法で書ける内容が決まっています。整体院は、症状への施術の表現に注意が必要です。どちらも、ホームページでの伝え方は、広告ガイドラインを確認してから決めてください。

整骨院・整体院の集客なら、株式会社ネイクにお任せください

会社紹介

院の差別化の軸を決め、患者さんに伝わる形にしたいなら、ぜひ一度ご相談ください。

差別化の軸の決定から、伝わるページづくりまで

患者さんの悩み、院の強み、競合の空白を一緒に整理して、差別化の軸を決めます。そのうえで、ホームページ、Googleマップ、AI検索で、軸が一貫して伝わるページを作ります。

1位推薦率77.1%、新規予約は約2.6倍

07_AI順位別の推薦率

予約数_7月と8月

支援した東京都足立区の接骨院も、この記事でお伝えした差別化戦略に取り組みました。「スポーツ障害に強い院」という軸に絞り、ホームページを作り直して、スポーツのけがごとの悩みのページを積み上げました。

軸を絞ったことで、患者さんが減ることはありませんでした。ホームページ経由の新規予約は、作り直す前の月25件から月64件へと約2.6倍に増えています。AIに症状ごとに院を探す質問をした188件のうち145件で、1番目に推薦されるようにもなりました。

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約10年、93社の集客を支援してきた代表の松澤が、最初のご相談から支援の最後まで直接担当します。ご相談は無料です。

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