Googleマップに口コミが届いたけれど、どう返信すればいいのか分からない。毎回同じような文章になってしまう。低い評価の口コミには、なんと返せばいいのか迷ってしまう。整骨院・整体院の院長から、よくいただく相談です。
結論から言えば、口コミの返信は、施術した院長やスタッフ本人が、一人ひとりの口コミに、具体的に書くことが大切です。どの口コミにも使える定型文では、書いてくれた患者さんにも、これから院を探す人にも、気持ちは伝わらないからです。
この記事では、弊社が支援する口コミ1,015件・★4.9の接骨院などを見てきた中で分かった、口コミ返信の書き方を、良い口コミ、短い口コミ、低い評価の口コミのそれぞれについて、例文つきでお伝えします。
それでは、見ていきましょう。
口コミ返信の書き方の4つの型
口コミの返信は、次の4つの型で書くと、誰が書いても、一人ひとりに向き合った返信になります。
そもそも、口コミに返信することには、はっきりとした効果があります。米国の学術誌『Marketing Science』に掲載された、プロセルピオ氏とゼルバス氏の研究(2017年)では、ホテルが口コミに返信し始めると、口コミの数が12%増え、評価が平均0.12上がったと報告されています。返信している様子を見た人は、その施設が声に耳を傾けていると感じ、根拠のない不満を書きにくくなるからです。返信は、書いてくれた人へのお礼であると同時に、これから口コミを書く人、読む人に向けたメッセージでもあるのです。

1. お礼を伝える
まず、口コミを書いてくれたことへの感謝を伝えます。口コミを書くのは、患者さんにとって手間のかかることです。その手間をかけてくれたことに、心からお礼を伝えましょう。
2. 口コミの中身に触れる
返信で最も大切なのが、口コミに書かれた中身に触れることです。どんな症状で来院して、どう変わったのか。口コミに書かれた言葉を受け止め、返信の中で触れることで、「ちゃんと読んでくれた」と伝わります。
なぜ中身に触れることが大切なのか。それは、口コミの中身に合わせて書き分けた返信のほうが、定型文の返信よりも、読む人に伝わり、効果も大きいことが分かっているからです。特に低い評価の口コミについては、米国の学術誌『Journal of Marketing Research』に掲載された、ワン氏とチョードリー氏の研究(2018年)で、中身に合わせて書き分けた返信が、そのあとの口コミに良い影響を強めることが示されています。また、低い評価の口コミへの返信を分析した別の研究(2022年)でも、定型文の返信は書き分けていないぶん、返信の良い効果を弱めるおそれがあると指摘されています。Googleも、前向きで、口コミに関連した返信を書くことをすすめています。
3. 施術した本人としてひと言添える
次に、施術した本人だからこそ書ける言葉を添えます。初めて来院したときの様子、施術の中で印象に残っていること、これからの体のこと。こうした言葉は、その患者さんを実際に施術した人にしか書けません。
4. 名前を添えて結ぶ
最後に、「院長 〇〇」「担当 〇〇」のように、返信した人の名前を添えます。名前があることで、院として形だけ返信しているのではなく、施術した本人が向き合っていることが伝わるからです。Googleも、返信に名前やイニシャルを添えると、返信の信頼性を高められると案内しています。
良い口コミへの返信の書き方
良い口コミへの返信は、4つの型のとおりに書きます。良くない例と良い例を比べると、違いがよく分かります。
届いた口コミの例
サッカーの練習中に足首をひねり、試合に出られるか不安でしたが、丁寧に説明していただき、2週間で復帰できました。ありがとうございました。
良くない返信の例
口コミありがとうございます。またのご来院をお待ちしております。
良い返信の例
〇〇様、口コミをありがとうございます。初めて来られたときは、試合に間に合うか本当に心配されていましたよね。2週間で復帰されたと伺い、私たちもうれしく思っています。これからの試合でのご活躍を応援しています。院長 〇〇
良くない例は、どの口コミにも使える言葉で、書いてくれた人の経験に何も触れていません。良い例は、そのときの様子と復帰したことに短く触れ、施術した本人の言葉で書かれているので、書いてくれた患者さんへの感謝が伝わり、これから院を探す人にも院の姿勢が伝わります。
ただし、良い口コミへの返信は、長くしすぎないことも大切です。良い口コミへの返信は、書き方によっては、読む人に宣伝のように受け取られることがあるからです。先ほどのワン氏とチョードリー氏の研究では、良い口コミに中身まで細かく書き分けた返信は、かえってそのあとの評価にマイナスに働く傾向が報告されています。一方で、2024年に発表された別の研究(2024年)では、良い口コミに返信している割合が高いほど、そのあとの評価や売上が高まると報告されています。良い口コミにも返信しつつ、中身に触れるのはひと言にとどめ、宣伝を混ぜず、短く心のこもった返信にしましょう。Googleも、長すぎる返信は読む気をなくさせるおそれがあるとして、簡潔に書くことをすすめています。
星だけの口コミや短い口コミへの返信の書き方
星の数だけで、文章のない口コミや、「よかったです」のような短い口コミもあります。こうした口コミにも、施術した本人として、その人の来院を思い出して返信しましょう。
返信の例
〇〇様、評価をありがとうございます。腰の痛みで来られてから、少しずつ前かがみの姿勢が楽になってきたと伺い、私もうれしく思っています。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。担当 〇〇
ただし、患者さんが口コミに書いていない症状や通院の内容を、返信で詳しく書くことは避けましょう。返信は誰でも読めるので、患者さんが公開を望まない情報まで載せてしまうおそれがあります。触れるのは、患者さんが書いてくれたことか、ほかの人に知られても差し支えのない範囲にとどめます。
低い評価の口コミへの返信の書き方
低い評価の口コミが届くと、つい反論したくなります。けれど、低い評価の口コミへの返信を読んでいるのは、投稿した人だけではありません。これから院を探す、たくさんの患者さんが読んでいます。
まずは、そう感じさせてしまった事実に、真摯に向き合うこと。低姿勢で、丁寧に返信する姿は、周りの患者さんにとって「この院なら、何かあっても誠実に向き合ってくれる」という安心につながるからです。
このことは、研究でも裏付けられています。ワン氏とチョードリー氏の研究では、低い評価の口コミへの返信は、それが目に見える状態であれば、そのあとに書かれる口コミに良い影響を与えることが示されています。さらに、低い評価の口コミへの返信を分析した2022年の研究では、苦情の中身に合わせて書き分けた返信が効果的だとされています。低い評価の口コミへの返信は、投稿した一人への対応である以上に、これから院を探すすべての人への、院の姿勢の表明なのです。

1. そう感じさせたことをまずお詫びする
最初に伝えるのは、言い訳ではなく、不快な思いをさせてしまったことへのお詫びです。口コミに書かれた内容が事実かどうかを考える前に、まずその人がそう感じたこと自体を受け止めます。
2. 書いてくれたことにお礼を伝える
低い評価の口コミも、院を良くするための大切な声です。わざわざ時間をかけて伝えてくれたことに、お礼を伝えましょう。
3. 事実と異なる点は丁寧に伝える
口コミの中に、明らかに事実と異なることが書かれている場合は、それを伝えてもかまいません。ただし、反論ではなく、落ち着いた説明として書きます。読んだ人が「院が言い返している」と感じる書き方は、かえって院の印象を悪くします。
4. 改善することを伝える
ご指摘を受けて、何をどう変えるのかを伝えます。「今後気をつけます」だけでなく、具体的に何を変えるのかまで書くと、誠実さが伝わります。
5. 直接の連絡をお願いする
最後に、電話やメールで直接連絡をいただけるよう、お願いします。Googleも、否定的な口コミには、投稿者の個人情報を公開したり個人的に攻撃したりせず、メールや電話で直接連絡してもらうよう促すことをすすめています。返信の中で詳しいやりとりをするのではなく、個別にお話を伺う場を作りましょう。
届いた口コミの例
予約していたのに30分以上待たされました。説明もなく、不快でした。
返信の例
〇〇様、このたびは長くお待たせしてしまい、ご不快な思いをおかけしましたこと、心からお詫び申し上げます。貴重なご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。当日は前の時間の施術が延びてしまいましたが、そのことをお伝えできていなかったのは、私たちの落ち度です。今後は、お待たせしてしまう場合には、必ずその時点でお声がけするよう、院内で徹底いたします。もしよろしければ、お電話(〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇)でお話を伺わせてください。院長 〇〇
返信を読んだ投稿者が、口コミの内容を見直してくれることもあります。Googleの案内でも、返信すると投稿者に通知が届き、投稿者は返信を読んだあとで口コミを更新できるとされています。誠実な返信は、投稿者の気持ちを和らげるきっかけにもなります。
口コミの返信で書いてはいけないこと
返信は誰でも読める場所に公開されます。次のことは書かないようにしましょう。
- 患者さんの個人情報:本名のフルネーム、住所、口コミに書かれていない症状や通院の内容
- 効果を言い切る表現:「必ず治ります」「どこよりも効果があります」など。広告のルールに反するおそれがあります
- 反論や、相手を責める言葉:低い評価の口コミにも、言い返したり、相手を責めたりしない
- 割引やキャンペーンの案内:Googleも、口コミを書いた人はすでに顧客なので、お得な情報を返信で示す必要はないとしています
口コミの返信を書く人とタイミング
返信は、院長か、その患者さんを担当したスタッフが書きます。弊社が支援している院でも、院長が直々に、もしくは担当したスタッフが返信しています。施術した本人だからこそ、その人の来院を思い出し、具体的な言葉で返信できるからです。
返信は、口コミが届いたら、できるだけ早く書きましょう。Googleも、速やかに返信することで、顧客の声や体験を大切にしていることを示せるとしています。
整骨院・整体院の口コミ返信でよくいただく質問
すべての口コミに返信したほうがいいですか?
弊社では、すべての口コミに返信することをおすすめしています。一つひとつの口コミに返信している様子は、これから院を探す人に、院の姿勢として伝わるからです。返信の数が多くて手が回らない場合も、定型文で済ませるのではなく、短くても一人ひとりに向けた言葉で返信しましょう。
定型文を使ってはいけませんか?
定型文だけで返信するのは避けましょう。お礼の言い回しなど、一部を決めておくのはかまいませんが、必ずその口コミの中身に触れ、本人の言葉を添えてください。
規約に反する口コミは削除できますか?
Googleのポリシーに反する口コミであれば、Googleに削除を依頼できます。ただし、規約に反していない口コミは、低い評価でも削除されません。その場合は、この記事の型で、誠実に返信しましょう。
AIで返信文を作ってもいいですか?
下書きにAIを使うのはかまいませんが、そのまま載せるのは避けましょう。施術した本人にしか書けない言葉こそが、返信の価値です。AIの下書きに、その患者さんの来院の様子や、本人のひと言を必ず書き足してください。
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